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「ユエ!」
唐突に、背後から名前を呼ばれる。
ユエが振り向くと、100メートルほど離れたところでこちらへ向かって大きく手を振る少女の姿があった。
ユエが気付き手を振り返すと、パタパタと足音を立てて少女は走り向かってくる。
「アリス、おはよう」
うさぎの耳のカチューシャをした少女。
腰まであるフワフワとした金髪の髪に紫の瞳。
見た目は可愛らしく小柄だ。
手にはいつも肌身離さず持っているうさぎのぬいぐるみを抱えていた。
「今日なんでこんな朝早くから集まるの〜」
アリスは不服そうな顔をしてそう言った。
「さぁ…でも珍しいよね、こんな時間から」
「だよねだよね?何かあったのかなぁ…」
2人はそんな会話をしながら、目的地であるロビーへと向かう。
程なくして、ロビーへと続く大きな扉が前へと現れる。
2人が扉の前へ立ち止まると、大きな扉は「ギィィッ」と鈍い音をたててゆっくりと開き始めた。
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