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そうしている間に目は完全に覚めてきて……。
「っ〜〜……!?!?!」
目が覚めた途端一気に恥ずかしくなり慌てて硬い胸板を手で押し、強引に重なっていた唇を離した。
「なんだ?甘えの時間は終わったのか?」
「っ……、あ、たし…………帰ります!!」
どのくらい寝ていたんだろう。てかいつ寝た?
記憶にないからきっと散々抱き潰されながら途中で意識が飛んでしまったのだろう。
…………そして何故かあたしは自分で着た覚えのない黒のTシャツを身につけている。この服は藤さんのものだろうか。そしてわざわざ着せてくれたのかな。
ぐるぐる考えながら身体を起こしてベッドから抜け出そうとして
「え……!??」
フローリングに足を置いたのとほぼ同時に力が入らなくて膝からガクッと崩れ落ち、前のめりに倒れかけた身体を
「危ねぇな」
藤さんが片手で支えてくれた。そして、
「流石にヤりすぎたか」
「ま、茉那も満更じゃなさそうなくらい善がってたしいいか」シレッとそんなことを言う。
…………顔から火が出るほど恥ずかしい。
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