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「僕は高木先生と話して来る。多分、帝国大学に転院する事になるから」
僕は杏奈の病室を出ると、高木先生のオフィスに向かった。直ぐに高木先生は僕との時間を作ってくれた。
「高木先生、お時間を頂きありがとうございます。彼女のＡＬＳの検査データーを見せて頂けますか？」
「はい良いですよ。ここに全データーがあります」
彼は自分のパソコンの電子カルテを見せてくれた。僕はそのパソコンの画面をスクロールして一番知りたかった情報を見つけた。
「やっぱり杏奈は家族性ＡＬＳだ。遺伝性を表す（ＳＯＤ１）が検出されている。良かった。これなら既存のＨＭＲ―２が効く筈だ。マウスと同じ様に」
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