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「そうか、勘は大事だ。俺も参加していいのか?」
「ああ、頼む協力してくれ」
現場に到着すると既に鑑識が調査していた。
「被害者ーまーんかい?」
渡嘉敷が被害者の場所を若い刑事に訊いた。
「押し入りやいびーん」
押し入れは中西にも通じた。シーツに包まり死んでいる。
「脳天一撃だな、至近距離だ」
「第一発見者ー?」
「酒屋ぬ配達やいびーん、なーんかいうぅいびーん」
酒屋の配達員が集金に来た。玄関は開いていた。血だまりを見つけ警察に通報したのである。若い刑事が渡嘉敷に寄って来た。
「被害者ぬ身元ぬ割りやびたん、名城源治、77歳、職業現在無職」
中西もメモする。
「名城源治、聞いた名だな」
渡嘉敷が記憶を辿る。
「そうだ、嘉手納のハブ」
「すげえ通り名だな」
「本土のやくざが沖縄を攻めて来た時に対抗したやくざだ。琉球興行の特攻隊長だった男だ。手榴弾を持って本土やくざのアジトに殴り込んだのは語り草になっている」
「手榴弾?もしかしてデニス加藤から流れた物か?」
中西は関連を突き止めたい。
「違う。と思う。デニスはまだ若い、当時の事件の時はまだ子供だ。昔は今より武器が流通していた。米軍から直接仕入れたかもしれない」
「本土やくざの復讐か?」
「今更か、それにやくざが取った相手をシーツに包んで押し入れに入れるか?」
渡嘉敷の疑問に分がある。
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