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「伊勢佐木中央署の中西と申します」
「沖縄南北署の渡嘉敷です」
「米沢東西署刑事の高橋と同鑑識課長の鈴木です」
お互いが自己紹介をした。
「報告します、この近くのホテルで殺人事件です。被害者は首を絞められてベッドで死んでいました。確認して来ました。身元を割らなければはっきり言えませんが手榴弾殺人事件と絡んでいるかもしれない」
中西の報告に一同驚愕した。
「待て、話を整理しよう。金城ハイヤーはどうした?」
布川がごちゃ混ぜになった経緯の検証を始めた。
「それはおらから。22:25分、金城ハイヤーはタクスー路線さ並んでだ。おらだは順番待ぢで乗り込む客押さえるつもりでいますたが、ずっと手前で誰が乗しぇはすり過ぎだ。おらの失態だ」
高橋が答えた。
「乗った客の様相は分かりませんか?」
高橋は項垂れた。
「ひとづいいすか?名城宅の冷蔵庫さ昨夜は有ったパインの缶詰二缶今日にはねがった。食った形跡も残っていね。名城は米沢の事件後さ沖縄さ一泊二日で里帰りすてだのは判明すてる。その際さパイン缶二缶たがぎ帰ってる。それが何意味するが缶開げでみんな分がらねが、おらはそれが手榴弾のような気がする」
鈴木のとつとつとした説明に一同頷いた。
「可能性大ですね。殺されたデニス加藤は幅広く事業を展開していました。土木建築から清掃業務、それに缶詰工場も経営しています」
渡嘉敷が鈴木の意見に同調した。
「昼間、金城らしき男が名城の働く八百屋で紙袋を受け取っていました。もしかしたら、名城は金城に渡したが、張り込みに感付いて西口に取りに来た。本来金城が深夜に渡すはずだったが名城がそれを変更した」
横田が自分の失態を明かした上で報告した。
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