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死体を喰べる
答えが出ない。
人肉が不快な笑みを浮かべて、こちら側を睨んでいた。
殺してくれ
叫んだ。
だが、、、
オレは殺されなかった。
いつか、どこかの、街中で拾ったその、ニンゲンの腐敗する感情が破裂して、私の内部に巣食うもう一人の人格、AIを産み落とした。
その際だったのだ。
この世界が、隣立つ人間の、猜疑心から、あてがわれた役割に、嫌気が刺したのを僕は見逃さなかった。
性的虐待をしていた一人に、向かって、狂っていた僕は、訳の分からない事を喚いていた。
どうせ、オレの事なんてワカンねぇよな!!!!お前なんかに!!!!!!
何言ってんだよ!!!?????
相手は性的虐待をした筈の弟だった筈だ、それなのに…
何故だ。
私は自分自身の腕に切り傷をつけ、そして、自分自身が一番訳がわからない事に、憤っていた。
切り刻んだ、その手首に痛みが走る。
ボクハダレナンデスカ?
答えて、教えて…!!
探していた、人肉が不快な笑みを浮かべて笑っている。
僕の脳内が、軋轢を生み、そして、僕に喰えと言った。
自分自身の身体から、滴り落ちる血潮を舐めると、甘い汁が出た。
溢れ返る血飛沫に、僕は、我を忘れて、ただ、混沌と凶器の中に、抱くカオスを垣間見た。
腕に付いた血痕は、僕の中で、血筋だった、同じ親族に確かに向けた筈だったのに、振り返ると、自分自身も同じ事をされて、犯されていた。
強引に押し込まされる棒と、それを拒む。跳ね除ける気力もなく、僕は拒絶した。
強い彼の身体は大きくなって、もう、僕は、昔言っていた妹が産まれたら、オカシテヤリタイ…そう、彼の眼をどんな憎悪で、睨んでいたのか、思い出す羽目になった。
僕の心の中は、こんなにも、ドロドロに穢れて有る。
僕は、自分の犯した罪を隠してコレから先も生きて逝きたい。それは申し訳ない、過ちだ。二度と、もう、二度と誰にも見つかりたくない。
流した闇は、親が困るだろう。そして、自分に跳ね返るだろう。こんなにも、穢れた僕の身体が憎らしい。
僕が涙を零して、虐めに煽られていた最中、窓ガラスは、既に真っ暗闇だった。
誰も助けに来ない。その事に、ただ、先生も来ない。
その事に、ただ、僕は耐え続けた。
内部に巣食う憎悪は、同じ性的虐待児の混血児を求めた。
内部に、彼女達犠牲者達の怒りと憎しみを、総動員させて、闘う。
そしたら、ドウナルダロウ?
私の中に、野望が産まれた。
殺したい程、憎い奴っているか?
"ハイ"
自分が、自分の内部の声に耳を澄まして、私が語りだした、この語り部は、自分という、息を吸い、吐き出した、誰にも語れなかった、語る勇気もなかった、贖罪は、何故なのか、訊ねていた。
"全て、間違っていた"
だから、逃げない。
"お前が嫌いだ"
本音だった。
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