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*この冬が明けるまで*
夜が開けるまで眠ればいい
冷たい地に居る花の種
雪が降ろうと 世界が凍てつこうと
ただ待てばいい
この手の中に 抱いて重ねる
共に見つめた 枯れた桜の下に
埋もれて春を夢見た
私たちのような
何度も凍えるのだろう
こんな季節に出会わなければ
せめて
春が来るまで眠ればいい
行き違いの死 すべて忘れて
雪が積もろうと 朽ちてしまおうと
ただ待てばいい
何度凍えるのだろうか
こんな時代に産まれなければ
誰も泣かせたりはしない
二人を
誰も殺したりはしない
春が来るまで眠ればいい
悲しみの惨劇よ夢になれ
指を心を躯を重ね
ただ待てばいい
花が咲くまで
この冬が終わるまで
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