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「ま、慎琴さ~ん??」
「なんですか、碧月さん」
なんですかじゃなくて、降ろしてくださっい!!!恥ずかしいじゃん!
「降ろしてっ!」
「もう、ここまで着たんだから観念しなよ」
「やだやだ、お姫様抱っこなんて恥ずいわっ」
迎えに来てもらった慎琴にカバン取って貰ったかと思ったら、お姫様抱っこされて、生徒会室まで連行中です。
これ恥ずかしいもあるけど不安定で若干怖いぞ。
「はい、暴れないで。妃良、ドア開けてくれない?」
中から妃良がブツブツ言いながら開けてくれたが、慎琴にしがみついて、お姫様抱っこされてる僕をみて固まった。
「な、ナ?」
「妃良?どした…n」
「何公衆の面前でやってるんですかー!!貴方達は!!」
そ、そんなに驚く事か…?いや待てよ…男が男にお姫様抱っこしてたら、驚くかも?
「妃良これは、理由があってだね…」
「とりあえず、中に入ろうか」
ずんずんと慎琴は進んでいき、ソファーに降ろされた。脚拭いてなかったけど、もう大分乾いてるや…。
と思ってたら顔に何か飛んできた。柔らかい…タオルかコレ。
「ありがと…」
「噴水で水遊びだなんて、碧月たら可愛いんだから。タオルで足拭いて」
「あきあき、水遊びしてたの?いいなぁ」
「僕らも…今度しよう?月海」
「今日…暑い…ですもんね」
ワラワラと皆が集まってきちゃった。何な噴水で、1人で水遊びしてたってこう、言葉にされると若干恥ずかしいな…。
「そう!!菜央の言った通り暑くて…!!さ!」
「そうだ、あきあき。この前、雛月の相談にのってくれたんだって?」
雛月…?
「雛月晃也。僕らの従兄弟なの」
「晃也くん!え?そうなの。それならもっと早く言ってくれればよかったのに…。生徒会室連れてきて菓子いっぱい食べさせたのに」
「副会長に助けられたし、相談にものってくれて、本当にいい人で憧れで好きって言ってたよ~!」
「僕もお友達だと思ってるよって言っといて!だから切腹は絶対無しで」
『切腹…?』
生徒会メンバーがみんなキョトンとして呟いていた。
「まぁ、切腹はあいつの口癖だから…。気にしないで」
「でも、恋愛相談してくれたって言ってた。あきあきって恋愛相談得意だったんだ?」
いやまぁ、それは成り行き…て言うか。へへへ。ほとんど乙女ゲームの知識なんて言えないっ!
「そこそこ、かなぁ~?」
その返答に、月海はニッコリと笑って
「恋愛相談室、開いちゃえばいいじゃん!」
へ?
「生徒の(恋の)お悩み聞きます!副会長の恋愛相談室!てねっ」
てねっ、じゃないよ!!
「あきあきに、悩み聞いて貰えたら、僕もご利益あると思う」
凪流まで!?
「俺も…副会長なら、悩み…聞いて欲しいかも」
「な、菜央までも?」
「決まりだね!爆誕!副会長の恋愛相談室!業務のない時生徒会室使いなよ!隣の空き教室でも可!」
あのね、なんで周りがノリノリなの!僕の意見は!?!
困ってる人が居たら悩みくらい、僕も聞くけど!恋愛相談今回たまたま上手くいっただけなんだってばっ!!
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