恋愛相談室が出来るまで

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僕と月海、凪流先頭で、みんなで寮まで戻ってきた。 帰り道ずっと月海、凪流が引っ付いていた。僕より身長低くて小柄と言っても、2人とも160cmギリギリあるかないかぐらいで、僕が168cmだから、8センチぐらいしか変わらないんだよ。だから割と歩きにくいんです。でも、可愛いから許しちゃう~! 「月海、凪流、寮の管理人室に寄るから、入口のドア開いたら離してね」 「管理人室~?」 「また、あきあき通販でモノ買ったんでしょ。通販大好きだよね」 いや、通販よく使うけど。大好きって訳じゃ…。 「でもさ~自分で通販で欲しいもの買うよりお父様にオネダリした方が良くない?」 「僕は、自分で稼いだ金で好きな物を買う喜びを知ってるからいいんだよ」 「そういうもの?」 「そういうものなんだよ」 何で稼いでいるかと言うと、夏はプールの監視員とか、人数合わせの臨時モデルを頼まれたりとか…。 「ふーん。あ、何を買ったか分かった!またゲーム買ったんでしょ」 月海は今度は何のソフト買ったの~!?って擦り寄ってくる。 正直言って、上目遣いでめちゃかわいい。 とりあえず、よしよしと月海の頭を撫でる。 右側のベスト裾引っ張られるなと思い、チラッとみると、凪流がちょっと不機嫌そうにな顔をしていた。 ああ。なんでこんなにこの双子は可愛いんだと思いながら右手で凪流の頭も撫でる。こんな可愛い生き物が後輩とか、僕ってなんて贅沢~!! この学校は全寮制なので通販でモノを頼むと、寮までは届けてはくれない。寮まで配達されるってなってたら贅沢だよね。だから、自分で取りに行かねばならない。 そこで、この学校に宅急便や郵便を受け取る事務所がある。まぁ、なんだ。郵便局と運送会社の学校支店があるというかんじである。そこから自宅への荷物郵送とか出来るし便利。自分の寮の部屋に通販などで頼んだモノはそこに取りに行くことが普通なんだけど、生徒会特権で僕の荷物はいつも管理人室まで届けてもらってるんだ!正確に言うと、管理人に僕の分を取りに行ってもらってるって形だけど。副会長で良かった!! 「いつまで玄関口で立ってるんですか。早く中に入りますよ」 妃良がそういい、横を通り過ぎてオートロックの玄関のドアを身分証明になっているカードであける。 「ん、2人とも中に入ろ。因みに買ったゲームは好きなキャラが出てるゲームだよ。それ以上はチョット言えないな~」 2人はえぇ~きになる!と騒ぐ。 それは2人にでも言えないんだよね。ゴメンね!! 「じゃあ、僕は管理人室によるから、みんなまた明日ね」 『ばいばい~』 月海は元気に、凪流は手元で手を振ってくれた。 「また明日」 妃良は言うだけ言ったら、くるっと方向転換してエレベーターの方に向かってしまった。 「明日…」 菜央はペコって頭を下げた。後輩その3も相変わらず可愛い。 みんなが前を向いて歩くまで、手を振っていた。双子は前を向いて、ちょっと歩いたら後ろ振り返って手を振ってを2回ぐらい繰り返した。 双子が曲がり角を曲がったのを確認し、管理人室のドアをノックする。 「遅くにすいません。副会長の九条 碧月です」
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