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「じゃあ澪もあたしと一緒に新たな出会い探しに行く?」
「いや無理無理無理!まだ全然そんな気持ち切り替えられないし。っていうか、進藤くんのことも、ちゃんと考えなきゃだし・・・」
「あぁ~。そういえば進藤くんともいい感じだったんだよね?確か」
「あぁ、うん。あっ、亜希に言ってなかったっけ?進藤くんに好きって言われたこと・・・」
「えっ!そうなの!?」
「あっ、うん。なんかありがたいことにそんなこと言ってくれて・・・」
「おー!そっかー、そっちが積極的に来たかー!で。進藤くんには返事したの!?」
「いや・・まだ・・。あたしが杉崎のこと好きなの知ってて、進藤くん気持ち伝えてくれたから、可能性あるなら考えてほしいって・・・」
「澪の気持ち知ってて伝えてくれるなんて、それよっぽど澪のこと好きなんだね~」
「今日もね、たまたま進藤くんと会って話してたんだけど。なんか進藤くんってホント自然にそういう気持ちを言葉で伝えてくれて。まっすぐすぎて、ちょっと戸惑ったりもするんだけど、でもだからこそそれが伝わってくるというか・・・。あぁ、こんな自分でもそんな風に思ってもらえるんだなって嬉しくなる」
「確かに、杉崎は思っててもストレートにそういうこと言わないヤツだからね~」
「あたしもそういうこと言えない人だからさ。杉崎とは余計お互い伝わらないんだろうね・・・。だから進藤くんが眩しく感じる・・・」
「それで?進藤くんにはなんて返事する気なの?」
「うーん。進藤くんに気持ち伝えてもらってからも、正直杉崎のことで余裕なかったっていうか、ちゃんと考えられてなくて・・・。だから、杉崎と何もなくなった今なら、ちゃんと考えられるかなって・・・」
「そっかぁ~。澪もどっちのことも考えなきゃいけないから大変だ」
「まぁ杉崎のことは、あたしがふっきればいい話なだけだから」
「そこはね~まぁ、どうなるかだねぇ~。にしても、杉崎こんなとこ久々来たかと思えば、もう女共に狙われて囲まれてんじゃん」
また杉崎の方を見ると、背が高い杉崎だからこそなんとなく顔が飛び出てるモノの、完全に周りは女性たちで溢れている。
「えっ!嘘ー!杉崎さん今日来てるの!?アピールのチャンス!」
近くを通り過ぎる他の部署の女性たちが、早速色めき立って杉崎に反応してる声が飛び込んでくる。
「相変わらず杉崎モテモテだね~。いいの~澪?」
「いいも何もあたしに何も言う資格ないし」
と亜希に答えつつも、何も出来ない自分に少しモヤモヤする。
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