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復学とケーキ
自室にて。
『もしもし、千夜くん?!良かった…無事だったのね』
「心配掛けたな、香澄。明日から通学できるようになったぜ」
『ホント!?嬉しい…じゃあ、杏奈さんの事が解決したの?昨日の今日だけど…』
携帯の向こうの香澄の声が不安気になった。
だが、手紙を返して貰えれば、いつでも杏奈の会社に持って行けるのも確かだ。
只…泣いてる杏奈の姿が俺の脳裏から消えねー。
「大丈夫だ。香澄の事は俺が守る。俺を信じてくれるんだろ?」
『うん!ありがとう。でも、こんなに早く謹慎が解かれるなんて思ってなかった。嬉しい誤算ね』
「それで、ものは相談なんだが…俺も香澄のバイト先でバイト出来ねーかな」
俺は親父との事を香澄に話した。
『お父様にパティシエの事が言えたのね!やっぱり千夜くんは凄いわ』
「田中のおかげでも有るんだけどな。杏奈の事も、パティシエの事も」
『田中さんが?』
俺は田中が杏奈から守ってくれた事、パティシエの話も一緒に親父を説得しようとしてくれた事を話した。
「当分の間はバイクか田中の車で学園に向かう」
『杏奈さんにも良い人出来ると良いわね。好かれることで気持ちが変わっていくのも恋愛だと思うの』
「だな。杏奈だって鬼じゃねーし」
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