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後日
「保ー♡無視しないでよう」
「千夜くん…何度も同じこと言わさないでください!」
「わーったよ。山村、シカトされたくなけりゃー、あんたこそ言動には気を付けろよ」
山村も流石に大人しくなる。
どうやら、本当に俺に嫌われたくないらしい。
鈴木が場の空気を変える様に言う。
「千夜くんは、どうするんですか?」
俺は、まさか何も知らない山村の前で田中に迎えに来させるなんて言えねー。
「俺は、もう少し女を物色してく」
「解りました。では、又、月曜日に」
「保ー♡今度、彼女、紹介してねー」
そう言うと、鈴木と山村は去っていった。
俺は、携帯を取り出すと田中に電話を掛けた…。
月曜日。
結局、これといって良い女を見つけられなかった俺は久しぶりに屋敷から歩いて登校した。
と、校門前まで来た時、1台の車が停まってるのが見えた。
車が軽くクラクションを鳴らす。
車内を見ると、土曜日にチンピラから助けたOLの女が車の窓を開けた。
名前は…確かあんず…じゃねー、あんこでもねー…なんて言ったか、忘れた。
「保、おはよう。ここで待っていれば来るかと思って」
「驚いたな。吉田って彼氏は、どうした?」
「やあねー。吉田くんは、只の会社の後輩。私、今、フリーなの」
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