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役者が揃った
蠟燭数本のみの灯りの小屋に、人の気配が4つ
皆黒色のフード付きローブをすっぽり被っており、性別も種族すらも不明
共通するのはそのファッションセンスだけでなく、胸元にぶら下がる聖印もだ
しかしその聖印は、ああ、髑髏の下半分に蛸とも烏賊とも触手ともつかないものが生えている邪神崇拝者の証だ
その中のひとつが溜め息とともに言葉を発した
やや年嵩だが、何か人を安心させるような穏やかな声音である
「公爵に続き王兄殿下までが討たれるとは…計算外。我らが神の降臨の為の生贄をまた集めねばならんとは」
二人目が吐き捨てるように、やや激昂気味に
こちらは最初の声よりは若く張りのある、少し人を見下すような物言いで
「どれもこれもあの冒険者上がりどものせいで!司祭殿の方から何とか出来ないものですか?」
「大地神に戦神に知識神の使徒なのでしょう?信奉する神が違うとあっては、如何に子爵様の命でも私にはちょっと…」
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