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「それですが、夜鷹を派遣するとのこと。かなり吹っ掛けられましたが」
「そこまで…されるのですか…夜鷹と云えば…ギルドの誇る最恐の暗殺者集団とうわさに聞きます…」
司祭殿と呼ばれた男の声音には、若干の畏怖が感じ取れる
それほどの暗殺者なのだろう
「王宮住まいの連中には特に数をかけねばならないかと。」
若い女の声には溜め息が混じっている
だがその溜め息からでさえ、甘い薫りが漂ってきそうだ
「取るに足らぬと思っておった連中に計画を邪魔されたのだ、やり過ぎと云うことはない、念には念を入れ、だ」
「では、あとは吉報を待つのみ、と云うことになりますな。…失礼、私はあまり席を外すわけにはいかないので、そろそろ暇させていただきます」
「司祭様がそう言われるのなら俺も暇させてもらうとしよう」
「それでは」
その言葉を切っ掛けに、部屋には二人だけが残ることになった
3番目の男と最後の女の二人だけに
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