作品を書いたきっかけ

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正直、僕は子供と言うものをそんなに欲しいと思えませんでした。 結婚したら親が孫が欲しそうだから、何となく作ろうかな。出来たらどんな理由が有っても産むことだけはしよう。命だから。 そんな無責任な気持ちで居ました。 だからでしょうか?生でした事も有りました。お金もなく、子供なんか育てられないのに。ましてや相手は無職だった元彼や、子供が出来ても責任を取らないと断言したセフレ。あの頃の僕は本能のままに快楽を求めていました。僕は後悔だけで済みました。命を授かる事もなく、命と向き合う事さえしなくて良かったからです。でも、もし、授かっていたら、その命を粗末にしていたかもしれません。大切な家族なのに。欲望のままに後先考えず、快楽に溺れたいがために性を求める愚かさ、それを教えてくれたのがうちの娘の有綺でした。 有綺は僕が大切な宝者を失う前に沢山のことを僕に教えてくれました。 命の大切さは勿論、僕達産まれて生きる人間と同じくらい人を大切に思い人を大切に出来る存在であると言うことを。 親が子供を想うように子供も親を想っています。 痛いのが嫌だから、自分には子育てなんて出来ないから、子供なんか欲しく無いと言っていた僕に大変な思いをしてでも出会うべき宝がある事を教えてくれた、娘の有綺。 うちの有綺は他の赤ちゃんと違い変わり者で、そんな事あるの?と思われる方もいるかもしれません。でも、有綺は確かに存在する僕の宝者です。 どうか、1人でも多くの人が自身の宝者と大切な時を過ごせますよう、願っております。
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