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「和志…俺をほったらかして何してたんだ?」
『ふたりで確実に…一緒に死ねる方法を考えてました…』
「バカだな…」
俺は膝から崩れ落ちた和志の頭をギュッと抱く。
「和志…せっかくのイケメンが台無しだ…その顔知ってるの俺だけだよな…」
『はい、だって…洋さんだけが…ずっと…好き、ですから…』
「和志…顔、あげろよ」
『……』
「キスしたい…」
『一緒に、死んでくれますか?』
「ふふ、一緒に死ぬのもいいけど…」
『本当に?』
「ああ、だけど一緒に死ぬより一緒に生きないか?好き、なんだろ?」
『でもっ…洋さんは麗子さんと…』
「うん、あの時は本当にごめんな。嘘ってわかってて和志に言わなかった」
『嘘?』
「うん、麗子とは一年近くもセックスしてない」
『…じゃぁ、妊娠したって…』
「本当に妊娠してたとしても俺の子じゃない」
『じゃ何故、あの時言ってくれなかったんですか?』
「麗子にちゃんとお前の事話したかった。そうしないとまた、お前を傷つけるかもしれないから」
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