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私は告白の時には感じなかった怒りが、沸々と湧きあがってくるのを感じた。
でも、この怒りを全て直人にぶつけても意味がないような気がした。
「直人、別れよう」
「え?なんで?」
「ごめん、もうこれ以上、私待っていられないし、プロポーズを神様のサインとかよくわからないもので決める人と、一生一緒にいられない。さようなら」
「ちょっと待って!夏実!」
追いかけてくる直人を振り切って、私は10年直人と住んでいた家を出た。
13年付き合った直人と別れたことで、メンタルが相当やられるかと思いきや、むしろ逆だった。
不思議と、私の心は清涼飲料水のCM並みに爽快感に満ち溢れていた。
13年という長い時間付き合った人と結婚できなかったことは残念ではあるが、それでも、直人と付き合ったことを後悔はしていない。良い思い出だ。
ただ一つ、大きな課題が私の中に残った。それは、また「結婚」が遠くなった。
「はぁ、また一から探すのか・・・。いつ結婚できるのだろうか・・・」
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