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直也、発見
「朝からチケット購入したくて並んでいるんだけど一向に空きが無いって····キャンセル待ちでも構わないんだけど」
航空券売場で受付相手にぶつぶつ言っている直也。
「オメェ! ふざけてんのか!」
上総はデカイ声で呼びかける。
「ゲッ! 上総さん····なんで此処に····あっ! 中村さんまで」
直也は舌打ちして売場を離れ上総達の処へ。
「上総さん、 中村さん····もしかして俺を追いかて来た?」
直也はポツリと呟き不機嫌そうにしていた。
「ああ! そうだよ! 悪いか! 納得いかねぇんだよ! 行くんじゃねぇ!」
「俺も納得出来ねえな····上総じゃねぇけどよ、 なんで行くんだ?」
「う~ん····此処じゃ説明するのは難しいかな····ちょっと人の居ないところで話すよ」
人の居ないところを探し、ユニバーサルトイレへこもる。
「トイレなんかで話が出来るのかよ!」
「····誰も来ないでしょ」
呟くのと同時に直也は上総の鳩尾に拳を叩き込んで中村には回し蹴りをお見舞いする。
中村は倒れてしまい動かない。
上総は吐いてしまいそうなくらい腹の中が痛く呼吸もままならない。
直也はそんな上総を車椅子から引きずりおろし、中村の横に座らせて
「もう追いかけてこないでね、 暫くの間さようなら。 俺、行くから····またね」
直也はユニバーサルトイレを使用中としてから出て航空券販売受付で空いている日時を確認して購入完了。
(遅いんだよ直ぐに行きたかったのに····2週間後なんて)
直也は舌打ちをして2週間の寝床を探す。
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