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児童相談所
学校では職員会議が行われ児相に連絡を入れた。
状況は把握できていないが母が亡くなってから1週間は学校に来れていない父親とも連絡が取れない状態、生まれたばかりの赤ん坊はちゃんと生きているのかも心配される。
学校からの通報で児相が様子を見にやって来た。
児相からの担当職員が直子の家に訪れインターフォンが何度か鳴った。
直之が泥酔して出られはい。揺すられても叩かれても起きる気配がないので直子は「はい」と言葉だけで出た。
「○○児童相談所の佐々木です。直子ちゃんかな? お父さんいますか? 直也君は元気ですか? 顔を見たいんだけどドアを開けてくれないかな、直子ちゃんご飯は食べている?」
うるさい! そんなに質問されても答えなんか····
「····私は元気です。直也も元気です。元気じゃないのはお父さんです。私が学校に行っている時、直也が心配なだけです」
分かったなら帰って、お母さんが居たこの家から離れたくない、お父さんだってもう少ししたら元気になるんだから! 直子は叫んで罵倒したかった。
「ごめんね、また来るから。その時はお顔を見せてね。おじさんは佐々木と言う名前だよ。ご飯食べれない時や困った事がある時は電話してね、携帯番号ポストに入れておくから」
佐々木は名刺をポストに入れて踵を返した。
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