友人Fの本懐6 - Fの苦悩の日 -

26/27
前へ
/27ページ
次へ
翌日、Fから電話が入った。 私はその電話で起こされて、私を呼びに来た妹に、 「青い犬がどうしたって…」 と言う。 「何、寝ぼけてんねん…」 と受話器を渡された。 「俺や、起きてるか…。もう昼やぞ」 Fは昨日の様子と違い、しっかりとした口調だった。 「あんな、今から爺さんとこ行って来るわ…」 Fはそう言った。 「今のままじゃ、あれにはどうも勝てる気せんしな…。色々と訊いて来るから、お前も心の準備して待っとけ…」 私は、何故か安堵した。 これで大丈夫と思った。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加