指   痕

5/15
前へ
/15ページ
次へ
 僕は一流とは  一段下がる大学を出て…  それが象徴するような人生。  一番目立つ奴の一段下。  真面目にやっても  手抜きで目立つ奴に  手柄を取られるタイプだ。  この機械メーカーでも  地味に定年まで  卒なくやっていければ  それでいいと思っていた人生に  思わぬ幸運が舞い降りた。  課内にきた新入社員は  専務の娘・純奈(じゅんな)。  容姿といい明るさといい  好きにならないものなど  いないという純奈。  ……でも僕には縁ない人と  僕は波留くらいが  ちょうどいいと……。  
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加