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「兄貴ただいまー。
…あれ、また萩原大地聴いてんの?」
その時、部屋のドアがガチャッと開いて、弟が入ってきた。
学ランを着ている彼は、俺の装備品を見てすぐ気がついたみたいだ。
「あ、龍お帰りー!」
そんな俺は少し興奮気味に、転げ落ちるようにベッドから出ると、龍のそばへ駆け寄り、
「そうなんだよー!ほら、もうこのライブ映像かっこよくない!?このシーンとかほら!」
そう言って弟に見せようとした。
「それ、昨日も見せてくれたじゃん。もういいよー」
困った顔をしながら、そんなことを言われてしまったけど。
それでも、「ほらほら!」とスマホを顔に押し付けたら観念したように見てくれた。
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