【BL】虎の咆哮は大地を揺るがすのか〜一般人の俺が憧れのミュージシャンに溺愛されるまで〜

なんか受かっちゃった

どや顔で弟を見る。

俺の予想では、

『えー兄貴すごーい！かっこいー！素敵ぃー！』

と、盛大な拍手とともに言ってくれると思っていた。

…………………でも、現実は。

「…………」
「…………」
「……………………」
「…………………？」
「え、兄貴…それ本気？」

若干引いてそう返してきた。

「えぇ！？何その反応！？」

あまりにも考えてなかった返事にショックを受ける。

「いや、だって、兄貴今まで何も楽器触ってきてなかったじゃん」
「そ、それは…っ」

さっそく正論を言われ、グッと詰まってしまった。
それでも、なんとか言い返す。

「こ、これから全力でやる！」

すると、相手は腕と足を組んでまるで面接官のように質問を更にしてくる。