【BL】虎の咆哮は大地を揺るがすのか〜一般人の俺が憧れのミュージシャンに溺愛されるまで〜

なんか受かっちゃった

「そもそもなんで行きたいの？」
「萩原さんみたいになりたいから！」
「あ、あぁ…なるほど…」

素直に、堂々と答えると、

「やっぱりその影響か…」

と言わんばかりに呆れ顔になった。

「じゃあ、何やるの？」
「そんなの勿論萩原さんと同じギター！」
「…だよねぇ。まぁ、ギターなら今どき練習動画いくらでもあるか…」
「でしょ!?だから、今から頑張る！！」

俺のきらきらした顔にやられたのか、相手は一旦黙った。
それから少し、考える仕草をしてからまたゆっくりと唇を開いた。

「でも、兄貴さぁ…」
「うん？」
「……」

そこで言葉を切る。
言おうか迷ってる感じだったが、恐る恐るこう言われた。