なんか受かっちゃった

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そして、音大を目指すと決めたあの日から、俺は毎日練習をした。 うちはお金はあまり無かったから、ギターも後で返済する約束で安いものを買ってもらい、すべて独学でやってきた。 ちなみに弟に意気込みを伝えた後にお母さんに話したら、龍と同じ反応をされた。 さらに先生や友達皆に同じ反応をされた。 そう、誰も俺に期待をしてなかったのだ。 ”絶対落ちるだろう” 誰もがそう思っていたに違いないし、実際問題、俺も落ちたと思っていた。 受験当日。 緊張して臨んだ試験を通して、俺はようやく周りのレベルが高いことに気が付いたんだ。 手ごたえは全くない。落ちたも同然。 そう思わざる得なかった。 でも当然だ。 周りはきっと俺以上に前から目指していた人ばかりだろうから。 一応、両親には滑り止めをちゃんと受けることを条件に音大受験を許してもらったが…。 今となっては正解だったと思う。 受けてなかったら、もうメンタルズタボロで立ち直れなかったと思う。
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