なんか受かっちゃった

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そして、合格発表の日。 「りゅうぅぅぅぅぅぅぅ!!兄ちゃん怖い!現実を知るのが怖い!!」 あまりにも緊張しすぎて、朝ごはんも全く食べられなかった。 そして、出かける前に見送りに玄関まで来てくれた弟に泣きつく。 龍はそんな俺を優しい眼差しで見てくれていた。 「そんなこと言ったって、もう結果は出てるんだから」 「そうなんだけどさぁ…行くまでにぶっ倒れそう…」 「大丈夫だって!それに、兄貴は頑張ってきたのだから、どんな結果でも後悔無いだろ?」 「うぅ…お前は優しいなぁ…」 俺よりもできた弟の励ましに、溢れた涙を拭く。 「ほら、笑顔で行って来いよ! どんな結果でも今日はゲームしてぱーっと遊ぼうぜ!」 そこで、「昨日買ってもらったんだー」と最新ゲームを見せてくる。 前、2人で遊びたいねーと話していたやつだった。 「うん!じゃあ、行ってきます!」 「いってらっしゃい。結果わかったらすぐ連絡しなさいよ!」 「はーい!」 支えてくれている人の存在を再認識しつつ、お母さんにも見送ってもらいながら俺は早足で会場に向かった。
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