なんか受かっちゃった

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「ところで、兄貴は進路決まったの?」 動画を見終わると、弟は学ランを脱ぎながら、自分の机の椅子に座ってそう質問してきた。 実は、前からどうしよー…って、龍に零していたからだ。 弟ながらに、気にかけてくれてるのだろう。 前までは「お兄ちゃん何がしたいのかわからないー(泣」 ってどんよりしながら答えてた。 だが、今の俺は違う!! 俺は下を向くと、静かに笑い始める。 「ふふ…聞いて驚くな、弟よ」 「え、何、怖いんだけど…」 「実はな、兄ちゃん…」 そこで一呼吸置く。 そして、息を吸い込むと… 「音大目指すことに決めましたー--!!!」 そう全力で叫んだ。
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