0人が本棚に入れています
本棚に追加
15年前の10月8日、私たちはイタリア シエナ郊外のサンティ・ヴィンツェンツォ教会で挙式した。
青く高いシエナの空の下で。
2人きりの挙式、ドキドキしていた。
~健やかなるときも病める時も
この男を敬い労わり愛することを
誓いますか~
正確には覚えていないが、おそらくそのようなことを尋ねられたのだろう。
「誓います!」
自分でも驚くくらい高い声が出た。
もちろん旦那さまも、きちんと誓ってくれた。
誓いのキス、結婚証明書にサインして。
そのあと、セダンに乗ってシエナの街にフォトツアーへ。
”Auguri!(アウグーリ)” ”Conguratulations!”
周りのイタリア人や観光客たちに次々と祝福の言葉をもらったのだった。嬉しいような、恥ずかしいような、不思議な気分になった。。
カメラマンさんが、"kiss, kiss!!"ってキスを促すので大衆の前で堂々とキスをしたりもした。「旅の恥はかきすて」じゃないけど、なんだか心が大らかになっていたような気がする。旦那さまもそうだったのだろう。
その日のディナーは、豪華なウエディングディナー。靴だけペタンコ靴に履き替えて、レストランへ。ウエディングドレスにタキシードの私たちに、拍手の嵐が降り注ぐ。席についてしばらくすると、「隣の席の方々からです」と、シャンパンが。ありがとうございます、とお礼を言って。でも、そんなに飲めないよ。
ディナーは本当にボリューミーで、パスタから食べていたら、メインのステーキが1きれしか食べられなかった。デザートも満腹で食べられず。「食べられずにすみません」と謝って、レストランをでたのだった。
その日の夜は、スイートナイトだった。旦那さまもいつもよりも優しく熱くだいてくれたのを覚えている。
・・・あれから15年。
最初のコメントを投稿しよう!