泣いてるロボット

「遥！今日も彼氏から連絡来ねーの？」

「来ない…」

「フン！そんな野郎捨てちゃえよ。どーせ外国で女作ってんだよ！」

龍也さんにバーで話を聞いてもらってから1ヶ月弱。

あの日以来、私と龍也さんの距離は急速に縮まり……

「さっさと俺だけのモノになれっての。」

龍也さんと私が、親密な関係になるまで時間はかからなかった。

「そうだね…龍也さんといると、ドキドキする。最近樹といても…そんなにときめかなかったのに。」

「もう答え出てんじゃんw」

頭の中では、樹に悪いなと思うこともあった。

だけど今の私には、とにかく寂しさを埋めてくれる人が必要だった。

それに…

龍也さんに言った事は、私が以前から思っていたことだった。

つまり、樹と一緒にいても…ドキドキしなくなってきたのだ。

樹は優しいし落ち着いてるし大人びてるから、隣にいると安心するのは確かだ。

だけど、自分が恋してるという感覚や、女であることの悦びを感じられるのは…

龍也さんといる時の方なのだ。