タコさんウインナーの悲劇

4/4
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
 柳原君は私が怒っている理由を知っていた。それなのになんで今日、二つも取ったのだろう。 「柳原君、なんで今日、二つも取ったの?」  私が聞くと柳原君から意外な返事がきた。 「たくさんもらうことで、俺の料理をたくさん渡せると思ったんだ。俺が好きな早川さんには一生懸命作った料理をいっぱい食べて欲しいから」 「そうなんだ、ふーん。ん? 今、なんて言った?」 「だから俺は早川さんのことがす……」 「わーーー!!!」  私は教室中に響き渡る大声を出して言葉を掻き消した。タコさんウインナーの件はもう許すことにしたけど、恋愛は別の話。  いきなり告白だなんてありえない。告白するならちゃんとしてくれないと許さない。私は絶対に許さないと決めた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!