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『誰?』
小さな声で言ったかもしれない。かもしれないっていうのは頭で言ったつもりでも、声で発せているか不安だったから。
『ラルだよ。君は、選ばれたのさ。天使になることを許された。その証に君の背中に、天使の羽が落ちてきた。』
言っていることが理解できない。というかしがたい。でも、神妙な顔で言われてとりあえず頷く。天使が続けて言う。
『君の名前は?』
なんか某映画みたいに、手を差し伸べて真剣そうに聞いてくる。握手。そして僕は答えた。
『僕の名前は、リオト。』
天使と名乗ったラルは満面の笑顔で、さらに手をギュッと握る。
『そうか、リオト。よろしく。』
これが僕とラルとのファーストコンタクトだった。
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