選ばれしエンジェル໒꒱

2/2
前へ
/8ページ
次へ
『誰?』 小さな声で言ったかもしれない。かもしれないっていうのは頭で言ったつもりでも、声で発せているか不安だったから。 『ラルだよ。君は、選ばれたのさ。天使になることを許された。その証に君の背中に、天使の羽が落ちてきた。』 言っていることが理解できない。というかしがたい。でも、神妙な顔で言われてとりあえず頷く。天使が続けて言う。 『君の名前は?』 なんか某映画みたいに、手を差し伸べて真剣そうに聞いてくる。握手。そして僕は答えた。 『僕の名前は、リオト。』 天使と名乗ったラルは満面の笑顔で、さらに手をギュッと握る。 『そうか、リオト。よろしく。』 これが僕とラルとのファーストコンタクトだった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加