私が悪い

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 ねえ、あんた私のこと嫌いでしょ。私もあんたのこと嫌いだから。  ちょっと、何その目。あんたが悪いんでしょ。もういい加減にしてよ。大体、私があんたのこと嫌いになったのだってあんたが私のこと嫌いになったのだってあれがきっかけでしょ。でも、あれは全部あんたが悪かったから。  だから、全部あんたが悪いんだよ。そんな目で見るなって言ってんだろうが。  あんたなんか傷つけばいいんだ。誰にも自分の苦しみをわかってもらえないまんま、この世を呪い続けていればいい。それで、いつか自分の醜さに気づいて吐いてしまえばいいんだ。私を苦しめた罰だ。その顔やめろって。  穏やかな死なんて許さないから。私は一生あんたのこと嫌いでいてやる。お前の写真に毎日唾を吐きかける。ずっと、ずっと大嫌いだから。  ねえ、だからなんでそんな顔をするんだよ。お前が悪いんだ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――  ねえ、あんた私のこと好きでしょ。私もあんたのこと好きだから。  ちょっと、何その目。あんたから告白してきたんでしょ。もう、そんな泣かないでよ。大体、私があんたのこと好きになったのだってあんたのせいでしょ。ちょっとやめてよ恥ずかしい。私別に女のこと好きになるはずなかったんだから。そんな褒めてもらっても、嬉しく、ない。  だから、全部あんたのせいだよ。そんな嬉しそうな顔するなって。  あんたは私のことなんか好きにならずに、もっといいやつを見つけるべきだよ。私を好きでいるだけで、周りから敬遠されるよ。それに、私はあんたが思うほど綺麗でも優しくもないんだから。私を好きになった代償だよ。悪かったって、ごめん。  私と一緒にいると、あんたは不幸になる。私はあんたのこと傷つけたくないんだよ。だから、私を好きだったことなんて忘れて。  ねえ、だからなんでそんな顔するんだよ。私が悪いんだから。
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