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温かい
「はぁ〜。!
お腹いっぱい!!」
椅子にもたれかかって体を伸ばす彼。
「さげ、、ますね。」
「うん。!ありがとう〜」
空になったなったかごは最初より凄く軽くなっている。かごを元あった場所に戻す。
「私はどうすれば...。」
「んぇ。?
あ、あぁ。次は掃除。!こっちに来て。」
立ち上がるとリビングの隅にある小さなドアを開け、
「ここ。ここに掃除道具、だいたい揃ってるから。これ使って掃除して。!」
(掃除、、?でも私...。)
そう思うと彼は私に静かに笑いかける。そしてまたすぐに説明をする
「リビング、キッチン、トイレとか風呂。自分の部屋もしな。僕の部屋は最後ね。掃除するときはドアは開けてるけど、ノックね。」
「分かりました。」
「多いけど頑張って。!!僕、仕事の期限がちょっとね、、」苦笑いを浮かべ部屋へ戻っていく彼。
(...。始めるか。)
ー掃除ー
掃除道具を手に取り、またさっきと一緒。体が何故か覚えていて、抗うことなく従ったほうがいいと思ったので、特に何も思わず、リビングの床を拭き上げる。キッチンも拭いていく。小さな装飾が綺麗な窓も拭いていく。
トイレやお風呂も終わらせた。自分の部屋は、、、特になにもないので。
(...あとはここだけ。)
残りは彼の部屋ぐらいとなった。
(何をしているんだろう...。)
そっと彼の部屋を覗くと、パソコンに大量の文字を打ち込む彼がいた。
何が書いてあるのかわからないが、難しそうなことだけは分かる。...
(あ、掃除。)
コンコン
扉を叩くとすぐに振り返る彼。
「あ、もう終わり。?早いね。流石。」
「いいえ...」
「掃除。いいよ。ここの下はいいから」
「分かりました。」
そうして、彼のデスクの下以外を拭き上げる。窓も拭く。布団も綺麗にシワを伸ばし、毛布も綺麗に掛け直す。
「終わりました。」
「ん。ありがとう、あとはゆっくりしててもらって大丈夫だよ。〜
昼食の時間前には戻るから。」
「分かりました。」
まぁ、これでも世話係、使用人なので、彼に一礼して部屋をあとにする。掃除道具を直し、近くにあったソファーに座った。...
(ゆっくり...こんなことでいいのでしょうか。)
特になにかしたいとも思わないので、シーンとした時間が続く。別にそれで私がどう思うこともないので、彼が戻ってくるのを待つ。
ー11:13ー
「ごめーん。
切のいいところまで終わらせたくってさ。ぁ...て。
ずっとそのままでいたの。!?」
「え、、はい。」
私はずっとソファーに座ってそのまま動かず。
「特にすることもないので。、、」
「だからって、、仕事してる僕よりきついんじゃないの。?」
彼は大きなため息をつき、
「ここに本があるでょ?
この本は好きに読んでいいから、別にソファーでは姿勢も真っ直ぐにする必要ないしね、?」
「...分かりました。」
彼は少し納得してなさそうな顔をし、
「まぁ、いーや。
じゃ、昼食を作ってもらおうかな。」
「??」
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