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ー昼食ー
(昼食、、、また。何もわからないのに。)
彼は椅子に座って外を見ている。
「...。」
冷蔵庫の中にはじゃがいもや人参。他にももろもろ、、お肉もある。
(ポトフか...)
レシピはなぜか頭の中に入っているので、そのとおりに作っていく。
でも料理というのはレシピ通りにすれば必ず美味しくなる、上手くいく訳ではなくて、少し難しいところもあったが、なんとか作り終わった。
(...主食がないっ。)
まわりを見渡すと、パンの残りがまだあったのでそれを焼いて出すことにした。
(、、これで大丈夫なはず。)
初めて作るちゃんとした料理だったので美味しいか、口に合うか少し心配だったが、食卓へ運んだ。
「わぁ。!
ポトフかな。?」
「はい...。初めてなので、美味しいか。」
「でもいい出来だよ。!僕より上手だよ、」
「物足りないと思ったので、パンを焼きました。」
「ん、ありがとう。
ほら、座って、、」
椅子に腰を掛け、手を合わせる。「いただきます」
彼がじゃがいもを口に運ぶのを見つめる。
「...ん。!おいしい!!
凄く美味しいよ。」
「、、そうですか。良かったです。
お口にあって。」
置いてあるスプーンに手を伸ばし、スプーンで掬い、口へ運ぶ。
なんとも言えない感じだ。自分で作ったものを自分でめっちゃ美味しいというのとおんなじ原理だろうか。...
「どうしたの?
冷めるよ、??」
「え、あぁ...少し考え事です。」
「そっか、
早く食べなよ。せっかく温まってて美味しいんだから。」
「...。」
スプーンに残ったスープを啜る。
「はぁ...」
温かい。
温かい__2022.8.23
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