3人が本棚に入れています
本棚に追加
線香花火
夏の終わり
星がまたたく夜に 1人庭に出る
手に持つのは線香花火
細やかに飛んだ火花は 私の手元で花開く
見上げた先 光輝く部屋の彼
窓を開ける 見下ろす彼の目に映す
持ち上げてかざす花火は輝き放ち
庭へ誘う
窓が閉まる
寂しさ募る庭先に
俺もしたい
振り返ると 笑顔で立つ
差し出す手に線香花火
言葉なくとも 笑み溢れる
夏の終わりの思い出は
消えゆく線香花火の代わりに
新たなページを紡ぎ始める
最初のコメントを投稿しよう!