3話 都合のいい話

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そして考えが彼女と同程度という事実。 「颯爽と出ていかなくていいの? 私なんかにかまってる時間あるの?」 アーサーは少し黙った後、口を開く。 「────まあ、あれだ。 勝てなかった時の保障として、あんたを含め、出場する闘士たちに色んな形で無理はあったが、恩を売りつけといたんだ。 そしたら其奴が良い奴だった場合、負けたとしても旅には出れるだろ? ついて行かせてくれーって頼めばさ。 今さっき言ったが、結構無理矢理だったから、許可してくれるかどうかは不安だったけどな」 かなり無謀な賭けではあったが、彼女と同程度ではなかったので良し。 妖精は関心する。 「なあクリス。 あんた他につてはあるのか?」 「え? あー・・・・。 ない・・・ですね・・・」 彼女は目を泳がせながら答える。 「だよな。 ほらっ」 アーサーは何かを彼女の前に突き出したようだ。 恐る恐る顔を上げる。 「え?」 アーサーが差し出しているのは。 賞金の入った袋。 「俺は目の前の困ってる奴を見捨てて勝手するつもりはねぇよ。 賞金は全部やる。 その代わりあんたについて行かせもらうからな!」 にっと笑うアーサー。 なんと眩しい笑顔だ。 「ほんとー!!? ありがとうアーサー!!」 彼女は涙混じりに感謝感激。 なんて素晴らしい御方なのでしょう。
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