4話 ターシアでの出来事

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「あら坊やほんと? ベリアルさん今どこにいるとか、知ってたりする?」 少し声を高くしてお姉さんのように話す。 それに対してアーサーは 「は、なんだそれ?」 小馬鹿にするように鼻で笑う。 「アンタハチョットダマッテナサイヨ!」 超早口で、尚且つ小声で、そんでもってガン飛ばしながら言う。 アーサーはなんとも言えない顔をしながらではあるが、黙ってくれた。 「うんうん! 知ってる!」 「ほんとに! じゃあ!」 「でもね! ぼくと遊んでくれないと教えてあげなあーい!」 男の子はにっこにこしながら彼女の言葉を(さえぎ)った。 「え? あ、遊ぶ?」 「うん! まずはねー! 鬼ごっこー!!」 困惑する彼女を気にもとめず、駆け出す。 「俺たちおまえと遊んでられるほど暇じゃねーんだ。 遊びてーなら他を当たりな」 アーサーは男の子に冷たく当たると彼女の腕を引く。 「どうした、早く行こうぜ」 「でもベリアルについて知ってるって」 乗り気ではないが、男の子と遊ぶことを受け入れている彼女を見てアーサーは、はあ、とため息をつき呆れた顔をする。 「ありゃただ遊んで欲しいだけのガキだぞ。 嘘ついて気を引きたいのさ。 付き合うだけ無駄だぜ」 「・・・そっか、ならいっか」
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