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プロローグ
はるか昔、まだ大地などなく空と海の、青の世界だった頃、多くの神々が争い血を流し死んでいった戦乱の時代があった。
その争いは二柱の神により始まり、二柱を支持する神々によって過激さを増していき、遂には世界全体を巻き込んだものとなった。
戦いを愛し、生涯のほぼ全てを戦いに投じた神。戦神ホムス。
全ての命を愛し、死をも慈しむ神。大神イデムス。
この二柱が何故争いを始めたのか。
その真意は今となっては誰にも分からない。
それはきっと神々も同じさ。
しかし僕らは神々に感謝すべきだ。
僕らが立ち、共に生を謳歌するこの大地大界は、神々の骸によってできあがったものなんだから。
・・・なんだって? 二柱の神がその後どうなったって?
どうだろうね。今もどこかで生きているのかもしれないし、既に死んでしまってこの世界には欠片も残っていないかも。
おっと、僕について聞くのは禁止だ。
いずれ分かることだから。
さあ、そろそろ目覚める時だ。
君のことを呼んでいるよ。
大丈夫、また会えるから。
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