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かなしいね
ニンゲンを見つけたの。
弱っちい身体を持ってて、ワタシの臓器が震えちゃったの。
この星は気持ち悪いね。直ぐに人に騙すの。お金があれば何でも良いと思ってるの。
失敗した生物なら、何をしても良いと思ってるの。言葉で叩き殺してもいいと思ってるの。線香の前で虚構の祈りをしているの。
ワタシは助けたかったの。
「ワタシと一緒に逃げようね」
そう言ったらニンゲンは怖い目でワタシを見るの。何故か怯えてるの。
ワタシの臓器が震えなくなったの。
ニンゲンは朦朧とした意識でワタシと手を繋いだの。分かってくれなくてかなしいね。
救いたいだけなのにね。
もう知らないわ。
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