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ビーチ
プチン!
「えっ、あれ?!」
一緒に歩いていたカナエが突然変な声を上げた。
見ると、水着の背中の紐が切れてかろうじて水着を手で抑えて胸を隠していた。
突然、切れたのだ。
「どうなってんの、これ?!新品なのに最悪・・・どうしよう」
「駐車場までまだ結構遠いよね」
海水浴を終えて駐車場まで歩いていく途中の出来事。
「こっちきて」
といって私はカナエを小屋の横の陰に呼んだ。
「ここなら目立たないんじゃない」
先にタオルなどの荷物を車に片付けていたので、いまはパラソルしか持っていない。
「ちょっと、見えないようにして」
とカナエに目で合図され、わたしは通路側に立ってカナエが通路から見えないようにしてあげた。
田舎の海岸で人は少ないが、夕方を前に帰る人たちがちらほらと通路を通っていく。
「紐切れてるよね?なおらないかなぁ?」
背中の紐を手にとってみるがダメなのはすぐわかった。
「車から服とってくるよ」
そういって行こうとすると、
「ちょっと待って!この状況で一人にしないでよ」
―それじゃ服を取りに行けない。
―売店の方が近いからそっちで買う?
―サイズとかどうしよう?この際タオルでもいいか
あたふたとそんなことを話していると、こっちを見ている人に気づいた。
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