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一方、零央様はと言うと
「今日は随分と機嫌がいいじゃない?」
「まあな」
零央様は手に持っている物を皆に見せびらかすから皆の視線が一斉に注がれる。
「零央それってまさか愛妻弁当?」
「うっわ自慢かよ。」
露骨に嫌そうな顔をされているのに零央様にとっては気にならないらしく寧ろ鼻歌交じりに控え室にあるテーブルにお弁当を広げた。
「俺にはこの弁当あるからお前らは好きに食いに行くなり何か出前でも頼むなりしろ。」
しっしと零央様の周りに寄って中身を覗き込んで来る皆に対して随分な態度だな。まあ仲が良いから雑な扱いもご愛嬌なのかな?良く分からないけれど蓋を開けるなり零央様が固まる。
「…」
「零央?どうしたのそんな顔し…」
「えぇー?!」
皆俺の弁当を見るなりびっくりした顔をさせる。それもその筈だ。
「…これって本当に零央の番ちゃんが作ったの?」
「なんて言うか…凄いね?」
俺の愛妻弁当は零央様の名前に因んで[ライオン]のキャラ弁にしたからだ。
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