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夏も盛りを過ぎたというのに
その勢いは一向に衰えず暑い秋。
「はぁ、温暖化のせいかよ。
外回りきついなぁ」
そうこぼす俺は20代前半のサラリーマン。
しがない中小企業の営業マン。
汗をふきふき目の前の人の流れをぼーっと見ていると
その中の一人の女性に目がいった。
俺と同じくらいの20代前半だろうか。
事務員の制服を着ていて、
綺麗な黒髪を無難にまとめている。
(あれ、あの女性。俺の知人じゃないよな。
でも、なんだか知っているような・・・)
すると彼女と目があった。
彼女もハッとしたように俺を見る。
既視概念ーデジャブ?
いや、そんな不確かな物じゃない。
確かに俺は彼女を知っている。
そう前世で!!
俺と彼女の距離は縮まり、
ついに一歩の距離を置いて互いに立ち止まった。
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