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「三田先生、みゆを知っている感じだったよな?」
三田先生が帰ってから、俺は不思議に思った事を聞いてみた。
「そういえば、最初、みゆの事を京子さんって呼んでたね。みゆは京子さんって人を知ってる?」
太郎がみゆに問いかけた。
「京子って、私の母の名前だけど、三田先生は母を知ってるのかな?」
みゆは首を傾けながら答えた。
みゆとみゆのお母さんはよく似ている。
近所でも有名な美人親子だ」
「ちょっと気になるね。今度、三田先生に聞いておくよ。あんがい三田先生の初恋の人だったりして」
あまりにも太郎が突飛な事を言うから、俺とみゆは笑ってしまった。
「それにしても、ここはどこだ?」
さすがの俺でも、コスプレイベントではないと気づいた。
「俺たちも、優斗とみゆはどこから来たんだろって気になってた」
太郎と華も、俺たちがこの世界の住人ではないと気付いたのだろう。
「私たちは日本に住んでいたの。佐和城に観光に行った時、崖から落ちて、この世界に来てしまったみたい」
みゆが2人に説明をする。
「日本?」
「わからない?」
「うん。聞いたことない」
華が不思議そうな表情で答えた。
日本を知らないって事は、ここは地球ですらないのか。
やはり、みゆが言うように異世界らしい。
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