15人が本棚に入れています
本棚に追加
後ろから、健太の声が聞こえた。
俺とみゆは立ち止まって振り返り、健太に抱きついた。
「追手は大丈夫なのか?」
俺は心配になって健太に聞くと、健太は「俺が脱出した時は、みんな暴動を止めるのに精一杯で、優斗とみゆがいなくなったのも気づかれていなかったよ」と答えた。
「そうか。良かった。でも、仲間が暴動を起こしたことはすぐにバレるんじゃないか? 申し訳ないことをしたな」
俺とみゆを逃す協力をしたとバレたら、ただではすまないだろう。
「それは大丈夫だと思う。家来の間では以前から王家への不満が溜まっていたんだ。だから、仲間が暴動を起こした時、沢山の家来が参加した。たぶん俺たちの仲間が暴動を扇動したとは気づかれないよ」
「良かった! 仲間がどんな目に合うのかと考えると、不安で仕方がなかったから」
俺はホッと胸を撫で下ろした。
「じゃ、すぐには追手はこないのね?」
みゆが安心した様な声で聞いた。
「ああ、そうだ。ゆっくり歩きながら、街を目指そう」
みゆは不安で一杯だったのだろう。嬉し涙を流している。
ー第一部完ー
ここまでお読み下さってありがとうございます!
現在、仕事が多忙になったのと💦、『集英社3レーベル合同マンガ原作賞』に応募する作品を先に書きたいので、こちらの作品を第一部完とさせて頂きました。
優斗とみゆが健太の家に行き、健太のお母さんと再開するシーン、2人が日本に戻るシーン、書きたい事はいっぱいあるので、落ち着いたら再開します。お待ち頂けると嬉しいです。
『集英社3レーベル合同マンガ原作賞』に応募する作品を今日から公開します。
『罠に落ちて(仮)』というタイトルで、久しぶりの恋愛エロありミステリーです。
こちらも読んで頂けたら嬉しいです。
2023年1月25日
最初のコメントを投稿しよう!