『春の傷痕』について

1/1
前へ
/28ページ
次へ

『春の傷痕』について

2023年3月28日。 超・妄想コンテスト「桜を嫌いな理由」に参加するために『春の傷痕』という作品を執筆しました。 https://estar.jp/novels/26088743 今回は、東日本大震災と東京電力の原発事故について扱っています。今までほとんどこの事については作品で触れることはありませんでした。 原発事故が起こった直後、それをモチーフにした小説を書こうとしたのですが上手く話がまとめられませんでした。それどころか、小説自体を2年以上書くことが出来なくなっていたのです。 スランプというのもおこがましいのですが、今言った通り原発事故について書きたいと思うのですが話がまとめられず、他の内容は書く気が起きませんでした。 それから小説自体は再び書くようになったのですが、東日本大震災と原発事故については真っ正面から向き合うことを避けてきました。 しかし、原発の建て直しと稼働期間の延長を政府が決定し、福島で起きた事故が風化していることを強く感じています。 自分に影響力など無いのは解っているのですが、それでも何かしたいという気持ちから原発事故について扱うことに決めました。 当時、私が住んでいた八千代市に避難してきた子供が、学校で「放射能がきた」とクラスメイトからイジメを受け、福島に戻るという事件がありました。 この時、私は言いようのない怒りと苛立ちを感じました。私は『絆』という言葉が嫌いなのですが、この事件がきっかけだったのかもしれません。当時はやたらと『絆』という言葉がもてはやされていました。 長くなってきましたが、今回も自分の体験と合わせたフィクションですが、当時やらずに後悔している事を作中でやったりもしています。 そんなことをしても意味がないのは解っているのですが…… 短編ですが本当に色々な思いを詰め込んだ作品です。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加