4話:動き 主人公編1

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4話:動き 主人公編1

渋野忠和「・・じ、おい晃司、大丈夫か?大丈夫なら起きろ、晃司」 岡本晃司「ん、ああ忠和、大丈夫か?」 忠和「俺は大丈夫だ。お前はどうなんだ?」 晃司「俺も大丈夫や」     晃司は今までの記憶があり、以前と同じことが起きたと悟った。 晃司「忠和、気を失ってなかったのか?」 忠和「失っていたぞ、気が付いたら傍らに、お前が気を失てたから外傷も    ないようだし起こした」 晃司「お前、そんで記憶はあるんか?」 忠和「あるぞ、ってこれどういうことだ、なんか気が付いたら屋外へ    出ていて回りの状況が変だぞ」 晃司「多分これは以前の状況と、同じことになってしまったと思う」 忠和「以前の状況どういうことだよ?ってお前妙に落ち着いていないか?」 晃司「慌てても仕方がないやろ。まず辺りの人に場所日時などの状況を    確認してみようや」 忠和「日時までもか?どういうことなんだ?」 晃司「とにかく人を探して聞いてみよう」     晃司は近くにいた大人を呼び止め、情況を確認した。 晃司「すみません、突拍子もないことを聞きますがここはどこで    今何年何月ですか?それと戦争はどうなったんですか?」 付近の人「ほんまに突拍子もないことを聞くなあ、ここは大阪で、      今は昭和18年1月やないか、戦争の方はとおに終結した      やんか、どうしたんや、あんちゃんら」 晃司「いえ、何でもありません、ありがとうございました。    やっぱりそうか」 忠和「やっぱりって、おいどういうことだ?なんなんだ今の人、    昭和18年だって?なんなんだあの人。    それにここが大阪?俺たち横須賀にいたんじゃないのか?    お前、後でいたら説明してくれるって言ってたよな、    説明してくれよ」 晃司「多分ほんまやろう、俺らなタイムスリップしたんや。今聞いた    日時場所に」 忠和「なんだと?ほんとにそんなことがあるのか?とても信じられん    のだがな」 晃司「嘘やと思うなら、別の人に聞いてみたらええで」     忠和はとても信じられなく、別の人に同じことを質問してみたが、     やはり回答は同じであった。 晃司「まあすぐには、受け入れんのは、無理もないかもな。    しかしもうこれは、明らかや」 忠和「タイムスリップなんて本当かよ、実際にそんなことが起きるのかよ。    しかし、考えにくいが、そう信じることにしてみようか。    としてそしたら、お前以前どうやって返ってきたんだよ」 晃司「それがようわからんでな、気づいたら、結局お前らがいた、    元の時代にもどってたんや。それも記憶を残したまま」 忠和「そうだったとして、それまではどうやって、過ごしたんだよ」 晃司「俺と一花は、この世界で出会ったんやが、協力してくいつないできた。    一応戦果もあげてきた」 忠和「ほんとかよ、この時代で知り合ったのかよ、お前ら。    それに戦果をあげたって、どうやってそうできたんだ?」 晃司「海軍軍令部総長永野修身大将と連合艦隊司令長官山本五十六大将の    もとで戦ってきたんや」 忠和「永野修身に山本五十六だと本当か?すげえじゃないのか、お前ら」 晃司「そんなに驚くことはないやろ、そのうち順を追って説明してやるから」 忠和「そうだなそのうちいろいろ聞かせてもらおう。それよりそれなら    その2人のどちらかに会えば、話は早いんじゃないか」     晃司は以前の一花に注意された言葉を思い出した。 晃司「いや、やっぱりそれは危険や。この服装やし、いくら戦争が    おさまったと言っても、世界線とかが以前と違って、    どういうことに、なるかわからん」 忠和「どういう事か、わからないが、この時代本来なら、大東亜戦争の    真っ最中のはずだが、戦争は終結しているとのことだし、    問題ないだろう」 晃司「念には念をいれたほうがいいやろう。あえて危ない橋渡らんでも、    無難な確認方法がある。多少面倒やがその方法取ろう」 忠和「無難な方法?どういうんだ?」 晃司「この時代福岡に俺のひい爺ちゃんの家がある。そこにいけば    ひい婆ちゃんがおるはずや、そこに行ってこの世界が以前俺たちの    タイムズリップした世界か確かめてみよ」 忠和「福岡か多少面倒だけど、以前も体験した事あるってことなんだから、    お前に任せたぞ」 晃司「分かった、じゃあ行ってみよ」     晃司と忠和は列車に乗り、晃司の曾祖父(そうそふ)の家に     向かった。 晃司「ええっと、この辺やったな。あったあれやあの家や」     晃司は予定通り、曾祖父の自宅を発見し、曽祖母か誰かいないか     呼んで見た。 晃司「すみませーん」 岡本時枝「はーい」 晃司「岡本誠吉さんの奥さんですね?」 時枝「あら、晃司君やないの、久しぶりやねー、また改まってなにを    言うとるのよ」 晃司「僕のこと覚えてるの?」 時枝「当たり前やろね、晃司君」 晃司「やっぱ世界線はかわってなかったんやなあ」 時枝「世界線?なにそれ?」 健司「いやまあじつは俺と一花、一回転移して元の世界に、戻って俺また    この時代に転移してきたんよ」 時枝「そうやったのかい、また前の服装のまんまやね、でそちらに    いる同じ服の方は?」 晃司「未来で俺と同じ大学の寮の部屋で、同期の渋野忠和ってやつなんよ」 忠和「初めまして渋野忠和と申します。あなたが岡本君の曽祖母   (そうそぼ)の方なんですか?」 時枝「そうですとも、晃司君の曽祖母にあたる、岡本時枝と言いますよ」 忠和「これはやっぱり確実に、タイムスリップしったって、事の様ですね」 時枝「タイムスリップ?」 晃司「タイムスリップって時代の転移のこと、それの英語よ、    ひい婆ちゃん」 時枝「そうタイムスリップって言うの英語では、あんた達普段から英語を    使うんやね」 晃司「まあ僕らの時代では外来語って言って、日本語みたいに    なってるけどね」 時枝「まあ、ってことはそちらの、渋野さんも今度は一緒にその    タイムスリップしてきたんやね」 晃司「そういうことやね、なんか予感なんやけど、これって何か果たす    役目があるから、ここにタイムスリップしてきたんやと思うよ」 時枝「そうさねえ、なんかまたあるんかねえ。まあとにかく二人とも    中にはいりなさいな」 晃司「ありがとうひい婆ちゃん、いつも世話になるね」 時枝「ええってことやね、渋野さんもどうぞこっちに入って」 忠和「ではお言葉に甘えて、お邪魔致します」     晃司と忠和は、時枝に案内され、家の奥まで入った。
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