運命の日 3

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 もし、一郎さんが無理をしてアメリカへ渡っていたら、震災で火傷を負うことはなかったかもしれない。  そもそも、あの墨田川で、私がワガママを言わなければ、一郎さんは暴漢に襲われることもなかった。  なんなら、雪の日に私が家を飛び出さなければ、一連の殺人犯達に私達は遭遇することもなかったのだから。  私と一郎さんが出逢わなければ、こんな不幸な事は起きなかった……――。
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