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ロリ大将のMTB
ある日の午後……
「パパ……自転車買って……」
ママ似の薄茶色のウルウルお目目をさらに潤ませてロリ大将が、リアル娘ちゃんと股からの竜の構図について真剣に意見を戦わせている時にやってきて、スッと会話に入り込んできた。
「ちょっと!
ロリ大将!!
後にしてくんない!」
相変わらずのリアル娘ちゃんの浴びせ倒しをものともせずに、
「ちい姉……うるさい……ちい姉に言ってないから……」
同じ土俵に立たずに本音を端的に現わした。
ロリ大将には4年生になったら自転車買ってやるよって前から言っていたのを思い出したのだろう。
その年の3月に切り出してきた。
少し、フライング気味だが……
「パ~パ~!
買ってあげる気でしょう!
パパ、ロリ大将に甘いから!!」
一睨み中だ。
うるさい、ぎゃぎゃん吠えるお前とチワワの様な可愛さのロリ大将とでは、そもそも、比較にならんがな。
「モチのロンだよ。
前々から買ってあげるって言ってたからね」
「え~!ズルい!
あたしも欲しい!!」
ふざけんな!
お前、絶対、疲れる様な事しねえだろ。
「娘ちゃん、黙るのは君の方だよ。
少し、おとなしくしてくれるかな?」
「っ!」
「どんなのが欲しいのかね?」
言っても、ママチャリみたいなのだろ?
「MTB!!」
破顔のロリ大将は俺の想像の上の答えを出してきた。
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