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小さくため息をついて、そっと立ち上がる。 扉を開けると、脇に眠気まなこの男が座っている。 「お嬢…どこへ?」 「厠へ行くのにもお前に言わなければならないの?」 すたすたと歩き始めると、慌てたようについてくる。 「お嬢、そちらは厠じゃありません。」 「分かっているわよ、そんなこと。」 「早くお戻りください。」 「いいじゃない、ちょっとくらい。」
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