第一章 青い瞳の麗しの執事

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「ジュリア、やっと起きたのですか?」 「……お母様」 広間へと入って来た母へ、ジュリアがやや鬱陶しくも感じながら視線を移した。 その傍らで、リュートが静かに頭を下げ一礼をする。 「リュート、もっと早くにジュリアを起こしなさい。もうそろそろ昼にもなるというのに」 「はい、申し訳ございません、奥様」 再び頭を垂れるリュートに、 「お母様、私がすぐに起きなかったのがいけないのよ。リュートは悪くはないわ」 そう彼女が横から口を挟むと、 「あなたは、黙っていなさい。それが、執事であるリュートの務めなのですから」 母は苦々しげに口にすると、額に皺を寄せ立腹した表情を見せた。
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